省エネ住宅は初期費用やコストが高い?

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省エネ住宅とは、消費エネルギー量を抑えることができる住宅のことで、特に冷暖房のエネルギー消費量を減らすことが可能です。断熱・日射遮蔽・気密という3つの性能が高い住宅なので、単にエネルギー消費量を抑えられるだけでなく、夏は涼しく冬は暖かい住宅を実現することができます。

一方で、省エネ住宅では断熱性能・日射遮蔽性能・気密性能を高めるために、一般的な住宅には使わないような特殊な建材を使用したり、特別な工法を採用したりする必要があるため、一般的な住宅よりも初期費用が高くなるケースがほとんどです。国土交通省は、120平米の戸建て住宅を省エネルギー基準に適合させるためには、約87万円の追加費用がかかると試算しています。この87万円という金額は、省エネルギー基準を満たすためにかかるもので、省エネルギー基準以上の性能を持つ住宅を建てる場合は、それ以上の金額がかかることになります。

ただし、省エネ住宅は住み始めてから発生するランニングコストは抑えることが可能です。省エネ住宅では、一般家庭で使われる電化製品の中でも特に消費電力が大きい冷暖房設備で消費するエネルギー量を減らすことができるため、光熱費の削減が期待できます。国土交通省の試算によると、120平米の一般的な戸建て住宅を省エネルギー基準に適合させると、年間に約2.5万円の光熱費を削減できるとされています。加えて、太陽光発電を導入した場合はさらに光熱費を節約することが可能です。太陽光発電を導入すると、発電した電力を家庭内で利用できるようになるので光熱費が削減できるとともに、不要な電力を売電できるので場合によっては光熱費が黒字になる可能性もあります。

また、近畿大学建築学部の岩前篤教授が行った調査の結果によると、新築の省エネ住宅に引っ越すと気管支喘息・アトピー性皮膚炎・関節炎・アレルギー性鼻炎・手足の冷え・咳・喉の痛みといった15の諸症状が改善する可能性が高いことが分かっています。断熱性能が非常に高い省エネ住宅は、冬でも暖かい住環境を作り出すことが可能です。これにより、身につける衣類の量が自然と減るため、手足の冷えや咳などの症状だけでなく、アトピー性皮膚炎などの肌トラブルの改善につながると考えられています。様々な諸症状の改善につながるので、医薬品や対策グッズ、ティッシュなどの消耗品にかかる費用を抑えることが可能です。

このように、省エネ住宅は初期費用が高いというデメリットはあるものの、住み始めてから発生する様々なコストは抑えることができます。また、省エネ住宅にかかる初期費用は、様々な補助金や減税制度を活用することで抑えることが可能です。